細川流 盆石 水盆石 芸術 細川流倭盆石景

家元 横山宗石 挨拶


遥か昔、遣隋使、遣唐使の御世に石術として明日香に伝わり、盆の上に石を立て周りに砂を
あしらったものを当時の天皇に献上したのが盆石の起こりとされております。
安土桃山に入り細川幽斎、三斎公により侘び寂びを取り入れた細川流としての型ができ
更に昭和初期に大井亭石が今迄の盆石という伝統芸道には無かった「遠近感・立体感・静と動」
の3つの要素を取り入れた盆石景を確立されました。このように代々の家元によって盆石は更なる研究を
積み重ねられ、当時の文化を取り入れながら発展してまいりました。

盆石景の作風を先々代家元吉田宗石は「大自然を掌中に収める」と表現し
祖母である先代家元横山宗瑞は「作品に詩情を込める」と表現しました。

家元を継ぐというのは流派の技術のみならず、歴史や哲学脈々と継がれてきた代々家元の思いを
継ぐ事だと考えております。盆石の約1400年にも達そうかという歴史の中で、
なぜ細川流は黒塗りの盆に白い砂になったのか、なぜ多くの流派の中で唯一盆石景と名乗るのか。


【より立体感を。より遠近感を。もっと感動を。本物以上に景色へ。】


そこに特化し追求してきたのが細川流倭盆石景であります。更に先代家元宗瑞が「水盆石」という
‘水の上に砂を浮かべる’景色を考案、江戸時代の文化13年歴史再現を果たしました。

祖父に抱かれて盆石の展覧会に行き、箸の使い方を覚える前に盆石のさじの持ち方を覚え
日々盆石景の道を歩む祖母の姿を見て育ちました。まだまだ目指す先も見えず未熟ではございますが
伝統を受け継ぐ一人として盆石発展に努力邁進致す所存でございます。

どうか今一層のご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。


             ※ご連絡※

横山宗石家元は病気で、現在東京多摩にてリハビリ療養中です。
いろいろな方にご迷惑をおかけ致しましたが、
現在各先生方が教室を受け持って活動を続けて頂いております。
関係者全員 横山宗石家元復帰にむけて準備をさせて頂いておりますのでいましばらくお待ちいただけますようよろしくお願いいたします。


一般財団法人 寂双庵・細川流倭盆石景研究所






■細川流倭盆石景 家元  横山宗石

奈良県出身、1977年生まれ、明治大学商学部卒業。
細川流倭盆石景家元である横山宗瑞の孫として生まれ幼少の頃から家元に師事。
伝統芸道継承者としての活動と共に若手芸術家として各地の美術展などにも精力的に参加。

NHK文化センター講師、近鉄文化サロン講師、2008年東京都港区長賞(盆石)、
2009年横山宗石として家元継承。スイス他3カ国で展覧会出展(NHK文化センター主催)。